社員の声からうまれた制度【在宅勤務】
前回は私たちの会社の制度を紹介させていただきました。
(https://mama-woman.amebaownd.com/posts/2435676)
私たちの会社で働き方のための制度が充実し始めたのはここ2~3年です。
その中でも一番最初に制度化したのは「在宅勤務」制度です。
そして、この「在宅勤務」は実はママ社員を想定したものではなく、
社員の離職危機をきっかけに運用・制度化され、
今では全社員に在宅勤務が認められています。
今回は【在宅勤務】が制度化するまでの経緯を、
制度拡大に大きく貢献した坂本へのインタビューとともにお伝えします。
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優秀な社員の離職危機がきっかけだった
STAFF
リージョンズが在宅勤務を取り入れたきっかけはどんなことでしたか?
坂本
実は最初は働くママのためにはじまったものではなかったんです。
今から2年前、旦那さんの転勤で東京にいくことになり、会社を辞めなければいけない1人の社員だけの特別な制度として始まりました。
せっかく一緒に働いてきた仲間なのに転勤が理由で辞めるのはもったいない、何か解決できるやり方はないかと探りました。また彼女が遠隔でもできるような事務的な仕事だったことも理由だと思います。
※実際の在宅勤務風景
STAFF
中小企業では取り入れている会社も少ないと思いますが、
実際に運用開始してどうでしたか?
坂本
もちろん顔を合わられせなくなるのでコミュニケーションには工夫が必要でしたが、
仕事の成果としては今まで出社して勤務していたことと変わらないことがわかりました。
STAFF
それはどのように社内に影響を及ぼしましたか?
坂本
その社員と同じ「事務職」であった私が実験的に在宅勤務を行うことになりました。
当時は育休後仕事復帰して間もないころです。週1~2回からはじめました。
STAFF
実際に出社しているときと在宅での業務に違いはありましたか?
坂本
在宅が適した仕事を行うようにしていました。
1人で集中したほうが効率のよいデータ作成を主にやっていました。
※毎朝、遠隔TV会議システムを使って顔を合わせている
ママ社員から全社員への拡大、だれもが利用できる制度へ
STAFF
その後、社内にはどのように在宅勤務制度が広がっていきましたか?
坂本
はじめは働くママ社員たちのレスキュー的な役割で運用されていたと思います。
しかし、利用できる社員とできない社員がいるのでは社内に不公平感が生まれると考え、全社員が使える制度としての整備をはじめました。
STAFF
それはどのように制度化されたのでしょうか?
坂本
まずはルール作りです。
たとえば事前に上長に許可を得る、朝会には顔が見えるスカイプなどを利用して出席する、出勤・退勤時には業務内容を報告する、などです。
弊社はコンサルタント(営業)職とスタッフ(事務)職と大きく2つに分かれますのでどちらにも通用するようなルールを設定しました。
STAFF
制度化にあたり苦労したことはありますか?
坂本
はじめは社内でやはり賛否両論ありました。
勤務時間の管理やコミュニケーションロスの不安など、否定的な意見も多かったと思います。そんな中で制度化を後押ししてくれたのが社長の「やってみたらいい」という柔軟な一声でした。もちろん今も若手社員のマネジメント問題などまだまだ試行錯誤しながら運用している最中です。
STAFF
実際に全社員への制度化で生まれたメリットは何ですか?
坂本
営業職の社員も通勤時間がなくなるので労働時間の効率化が図れたり、家庭がある男性社員は家でも仕事ができることによって、家族との時間が増えています。
最近あった事例としてはあるスタッフが親知らずを抜いた次の日、顔が腫れたこともあり、在宅勤務制度を使っていました。
本人に聞くと「すごく助かる」と喜んでいました(笑)
腫れた顔なんてあまり見られたくないですもんね。すごく小さい話かもしれませんが、在宅っていいな~って改めて思いました。
※スカイプのチャット機能を使って常に会話が可能な状態にしている
子育てとの両立では無理だと思っていたフルタイム勤務が可能に
STAFF
全社員の制度化は、働くママたちにとっても気兼ねなく使えるようになるメリットがありますね。実際に在宅勤務制度の利用前後で心境の変化はありましたか?
坂本
当時は仕事を時間内に終わらせなければならない、家に帰ったらすぐに子供にご飯を食べさせなければいけないという切羽詰まった状況と夜間授乳による寝不足が続き、仕事と育児の両立がずっと続けられるかどうか、不安を抱えていました。
それに時短勤務をフルタイム勤務にすることなんてこの先ずっと無理だろうな~と思っていました。
そんな中、在宅勤務を利用できるようになってうれしかったですし、本当に良かったです。
在宅は週のうち1~2日の利用ですが在宅を使うことで、出勤時間も減り、その分の時間で夕飯の支度をしたり有効に活用できています。
そうすると自然に気持ちにも余裕ができ、無理だと思っていたフルタイム勤務を可能にすることができました。
STAFF
今はどんな形で在宅勤務を利用してますか?
坂本
週1~2回程度、在宅勤務をしています。
終日在宅の日もあれば、午後から在宅に切り替えたりと柔軟に働かせてもらっています。
あとは個人的には、子供が高熱が治った翌日に在宅勤務をさせてもらうことも多いです。治ったと思って保育園に行っても、お昼前後にまた熱が上がって呼び出しがくることが多かったので在宅だと保育園に呼び出されてもすぐ対応できるので、いざというときに助かっています。
STAFF
在宅勤務をする上で気を付けていることはありますか?
坂本
会社側に「一緒に働く仲間に何をしているかわからない」と思われてはいけないと思っています。
信頼してもらえるような仕事をしなければなりませんし、出社時以上に生産性が上がるよう、集中して仕事をしようと心がけています。
※番外編
次回は「フレックス制度・時間有休制度」について
お伝えいたします。
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