社員の声から生まれた制度【フレックスタイム・時間有休制度 】
前回は「在宅勤務制度」についてご紹介させていただきました。
私たちの会社で次に制度化したのが
今回ご紹介する「フレックスタイム制・時間有休制度」です。
この制度はあるママ社員からの声を反映させる形で検討されましたが
実現までには社員への理解、運用ルールの制定など
様々な問題が発生し、実際の運用までに時間がかかった制度です。
今回はその経緯を制度の提案者久保のインタビューとともにお伝えします。
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きっかけはママ社員の切実な声
STAFF
久保さんからの提案がきっかけの制度ですが、
提案に至ったのはなぜでしょうか。
久保
育休から復帰したものの、
子どもの突然の熱などによる保育園からの呼び出し、看病などによるお休みも多く、
有休が減って欠勤になってしまうという危機を感じたのがきっかけでした。
仕事と家事、子育ての両立はもう無理なんじゃないかと辛かったです。
STAFF
その提案はすぐに通りましたか?
久保
最初は社長に相談しました。社長からはすぐに了解をいただき、
すぐに制度化の検討に入りましたが、周りの社員に制度の必要性が伝わらず、
制度化がなかなか思うように進みませんでした。
諦めかけたこともありましたが、応援してくれたり、励ましてくれたメンバーもいて
何とか通すことができました。
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ママだけでない、全社員が働きやすいルールを
STAFF
ようやく制度化は決まり、実際運用するまでに苦労したことは?
久保
社内にプロジェクトチームを作って運用ルールを決めていったのですが
フレックスでもコアタイムを設けるか、最低労働時間の基準をどうするか・・・など、
決めることが思ったよりもあって時間がかかりました。
チーム内でも意見が分かれることが多かったです。
今後も増えるだろうママ社員が、
思いっきり働ける環境にするためにはどのようなルールがいいのか、
全社員が使いやすくするためにはどうすればいいのかなど、
個人的な意見ではなく全社員の運用をイメージしながら一つ一つ検討し、
丁寧に決めていきました。
検討から約3か月かかりましたが、全社員が納得する形にできたと思います。
STAFF
具体的にはどのようなルールで運用をはじめたのでしょうか?
久保
まずコアタイムはありません。
なので基本的には出勤、退勤の時間に決まりはありません。
ただ、それでは社内のコミュニケーションや意識統一する場が失われ、
仕事に支障をきたすのでは?という意見ができました。
なので弊社は朝会の時間を設け、そこに出れる人は必ず出るというルールを設定しました。
勤務時間は月の総労働時間で管理します。
遅くまで働いてしまった日の次の日は早く帰るなど、
個人の仕事の状態によって月で労働時間を管理しています。
また時間有休制度では、1日の最低労働時間を1時間とし、
それであれば有休ではなく時間有休を取得することが可能です。
子供の病気が長引いたときも、
朝だけ夫に1時間子供を頼み、仕事する、子供の昼寝中に1時間仕事する、
など、働き方を工夫することができます。
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長時間労働改善、生産性UPを目指して
STAFF
運用してから感じるメリットやデメリットはありますか?
久保
メリットはやはり子供の発熱や、子供の保育園の行事の時ですね。
これまでは、半日単位でしか取得できなかったので、
午前中のうちに保育園から呼び出しがあると、1日休みになってしまいましたが、
時間有休を取得できるようになったため、無駄なく有休を取得できるようになりました。
デメリットは私自身のことではないのですが、
フレックスタイム制度を活用して早く帰ったり、
時間有休を取得している社員がまだ少ないことでしょうか。
私のように子供がいると積極的に活用しようと思えるのかもしれませんが、
仕事が忙しかったり、いつか使おうと思っているうちにタイミングを逃して、
なかなか積極的に活用できていない社員がいるのが現状です。
ママに限らず、多くの社員に浸透していったらいいなと思います。
※全社員でGoogleカレンダーを運用。全員の予定をここでチェックできる。ほかにもLINEやmessengerアプリなどを駆使して、いつでも最速でコミュニケーションをとる努力をしている。
STAFF
この制度がきっかけとなって、今は様々な働き方への取り組みを行っていますね。
久保
そうなんです。
この制度がきっかけで働き方を見直そうという機運が社内で高まりました。
もともと弊社は長時間勤務してしまう社員が多く頭を悩ませていましたが、
仕組みをつくってそれを解消できないかと。
たとえば、毎週水曜日は10時半出社、
月初の金曜日はプレミアムフライデーとし15時退社としています。
また、最近では長期休暇制度の日数を3日を5日に増やしました。
土日と組み合わせれば最大9日間連休をとることが可能です。
個人ではなかなかできないことも、
会社全体で取り組んでいくことで、皆が働きやすくなればよいなと思っています。
これからもママだから、というわけでなく
全社員は働きやすい制度や取り組みを柔軟に取り入れ、
仕事の生産性をあげていくつもりです。
それが結果的には働くママたちの働きやすさにもつながるはずです。
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今後もママの働き方に関する新しい取り組みなど定期的にご紹介していきます!
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